28年税制改正② 法人課税① 法人税率の引き下げ
平成28年度税制改正の第2回目は、法人税率の引き下げを紹介させていただきます。
今回の法人課税関連の改正は、「成長志向の法人税改革」をテーマに、「課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる」という考え方の下、平成27年度に着手した改革を更
に推進し、法人課税をより広く負担を分かち合う構造へと変わります。
(1)税率の引き下げ
法人税率は、平成28年度には23.4%に、平成30年度には23.2%に引き下げられます。
※それぞれ、4月1日以後に開始する事業年度において適用されます。
改正となる部分は、
① 普通法人・人格のない社団等のうち、中小法人又は人格のない社団等の年800万円超の部分
及び
② 普通法人・人格のない社団等のうち、中小法人以外の法人
及び
③ 一般社団法人等及び公益法人等とみなされているものの年800万円超の部分
です。
標準税率適用法人の実効税率は
平成27年度 : 32.11%
平成28年度、平成29年度 : 29.97%
平成30年度 : 29.74%
と、全体では引き下げとなりますが、「地方法人税」「法人住民税」「法人事業税」等、税源の調整が入り、引き上げとなる税目もあります。
特に、大法人が対象となる「外形標準課税」は法人事業税の所得割料率の引き下げの財源確保のため引き上げられます。
次回、平成28年度税制改正、法人課税②では、課税ベースの拡大について紹介いたします。
塚田