27年税制改正⑧ 非上場株式等の贈与税の納税猶予制度の拡充
平成27年度税制改正 第8回目
今回は贈与税の改正の中から、「非上場株式等についての贈与税の納税猶予制度の拡充」についてご案内いたします。
<概要>
①経営贈与承継期間経過後に、経営承継受贈者が後継者へ特例受贈非上場株式等を贈与した場合において、その後継者が贈与税の納税猶予制度の適用を受けるときは、その適用を受ける特例受贈非上場株式等に係る猶予税額を免除する。
②経営贈与承継期間内に、経営承継受贈者が後継者へ特例受贈非上場株式等を贈与した場合(身体障害等のやむを得ない理由により当該経営承継受贈者が認定贈与承継会社の代表者でなくなった場合に限る)において、その後継者が贈与税の納税猶予制度の適用を受けるときは、その適用を受ける特例受贈非上場株式等に係る猶予税額を免除する(相続税の納税猶予制度についても同様とする)
<ポイント>
現行では、1代目が存命中に、2代目が3代目に非上場株式を贈与した場合には、猶予されていた贈与税の納税義務が2代目に生じましたが、
改正後は、①経営承継期間経過後、1代目が存命中に、2代目が3代目に非上場株式を贈与した場合には、猶予されていた2代目の贈与税が免除され、
②経営承継期間内に2代目が身体障害等のやむを得ない理由で代表者でなくなった場合に、1代目が存命中に、2代目が3代目に非上場株式を贈与した場合には、猶予されていた2代目の贈与税が免除されることになります。
星野