27年税制改正① 法人税率の引下げ
平成27年度税制改正 第1回目
今回から平成27年度の税制改正についてご案内いたします。
第1回目は、いろいろある改正論点のうち、法人税率の引き下げについて記載いたします。
①内容
平成27年4月1日以降開始事業年度について、法人税の税率が23.9%(現行25.5%)
に引き下げられます。
なお中小法人の軽減税率の特例(年間800万円までの所得に対する税率:15%)の適用期限は
現行のまま2年間延長されました。
また平成26年10月1日以降開始事業年度について、地方法人税が創設されました。
地方法人税は法人税の額に4.4%の税率を乗じて計算します。
ただし道府県民税及び市町村民税の法人税割の標準税率が合わせて4.4%下がるため、
実際の税負担は変わりません。
中小法人の実効税率は下記の通りです。(京都市の税率で計算しています)
年間所得400万円以下部分 →21.42%(変更なし)
年間所得400万円超800万円以下部分 →23.20%(変更なし)
年間所得800万円超部分 →34.33%(従来36.04%)
②まとめ
この法人税率の引き下げは、今回の改正の大きな目玉になっています。
消費税率が上がり法人税率が下がることに論争は絶えないでしょう。
生産性向上設備投資促進税制や所得拡大促進税制など、税額控除を受けられる税制も
数多くありますので、要件を満たせば法人実効税率をさらに下げることも可能です。
ここ数年は法人の税負担を下げ、個人の税負担を上げる改正が多く見受けられます。
株価ばかり上がってますが、景気の回復を実感できるのはいつになるでしょうか?
和知 秀永