【相続税の計算の流れ3.】各相続人の納付税額を計算する
相続税計算の流れの3つ目である『各相続人の最終的な納付税額の計算』について細かく理解しましょう!
各相続人の算出税額の計算をする
前回、計算した相続税の総額について、各相続人が実際の受けた課税価格の割合で按分します。
その按分割合をかけて、各相続人の算出税額を計算します。
各相続人の算出税額
=相続税の総額 × 各相続人の課税価格 / 課税価格の合計額
算出税額の実例
前回の数字を例にして計算すると、以下のとおりです。
- 配偶者 総額2150万 × 10,800万 / 10,800万+4,000万+3,000万 = 1,305万
- 子供【1】 総額2150万 × 4,000万 / 10,800万+4,000万+3,000万 = 483万
- 子供【2】 総額2150万 × 3,000万 / 10,800万+4,000万+3,000万 = 362万
被相続人の配偶者、1親等の血族以外の人が相続・遺贈によって財産を取得した場合、以下の計算式の通り、算出税額の2割が加算されます。
相続税の加算額
= 算出税額 × 20%
相続税の税額控除
税額控除される以下の項目についてもおさえておきましょう。
贈与税額控除 | 生前贈与加算の対象となった相続開始前3年以内に贈与を受けた人が、贈与税を課された場合、贈与税額分を控除可能 |
配偶者の税額軽減 | 配偶者が取得した財産が【1億6000万】または【配偶者の法定相続分】のどちらか多い金額までは相続税がかかりません |
未成年者控除 | 相続や遺贈で財産を取得した相続人が未成年者の場合、(20歳 ー 相続開始時の年齢)×10万控除 |
障害者控除 | 相続や遺贈で財産を取得した相続人が障害者の場合、(85歳 ー 相続開始時の年齢)×10万控除 ※特別障害者の場合、20万控除 |
相次相続控除 | 10年以内に相次いで相続があった場合、一定の税額控除が受けられる |
外国税額控除 | 外国にある被相続人の財産を取得し、該当の国で相続税のような税を適用された場合、二重課税となることを防ぐため、その分の税額を控除 |
京都ミライズ税理士法人からのワンポイントアドバイス
配偶者が取得した場合、税額軽減があり、一定額まで税額は0となります。
2次相続も考慮して、配偶者の相続財産を決定しましょう。
※投稿時点の情報であり、現在の法律と変わっている可能性がございます。ご了承くださいませ。