【相続税の計算の流れ2.】相続税の総額を計算する
相続税計算の流れの2つ目である『相続税全体の総額の計算』について細かく理解しましょう!
相続税総額の計算の流れ
- 各相続人の課税価格を計算して、合計する
- 各相続人に対して、法定相続分を按分する
- 相続税の総額を計算する
遺産における基礎控除額の計算
基礎控除額
=3000万 + 600万 × 法定相続人の数
前回、計算した相続人の各課税の合計額から、上記の遺産における基礎控除額を差し引くことで、課税遺産総額を計算することができます。
※法定相続人の数は、相続税の計算上の数を指します。(民法とは異なる扱い)
速算表による相続税の税率計算
相続税の税額については、以下の速算表に当てはめて、計算を行います。
相続税の税額
=法定相続分に応ずる取得金額 × 税率 − 控除額
法定相続分に応ずる取得金額 | 税率 | 控除額 |
1,000万円以下 | 10% | — |
3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
1億円以下 | 30% | 700万円 |
2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
6億円超 | 55% | 7,200万円 |
相続税総額の計算 実例
配偶者 2分の1 | 子供【1】 4分の1 | 子供【2】 4分の1 |
課税価格10,800万 | 課税価格4,000万 | 課税価格3,000万 |
基礎控除額
- 3000万 + 600万 × 3人 = 4,800万
課税遺産総額
- 配偶者10,800万 + 子供【1】4,000万 + 子供【2】3,000万 − 基礎控除4,800万 = 13,000万
各相続税と総額
- 配偶者 課税遺産総額13,000万 × 2分の1 = 6,500万
【速算表】6,500万 × 30% − 700万 = 1,250万 - 子供【1】 課税遺産総額13,000万 × 4分の1 = 3,250万
【速算表】3,250万 × 20% − 200万 = 450万 - 子供【2】 課税遺産総額13,000万 × 4分の1 = 3,250万
【速算表】3,250万 × 20% − 200万 = 450万
1,250万 + 450万 + 450万 = 2,150万
上記、実例をもとに、実際の金額を計算してみましょう。
京都ミライズ税理士法人からのワンポイントアドバイス
財産が基礎控除以内であれば、相続税は0となります。
また、相続税は超過累進課税となっており、財産が多くなるほど税率が高くなってきます。
※投稿時点の情報であり、現在の法律と変わっている可能性がございます。ご了承くださいませ。