被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例
年が明け早くも1ヶ月が経ちました。
寒い日が続いておりますが、毎年、この寒い時期に行われるのが所得税の確定申告です。
そこで、今回は平成28年3月31日付公布「所得税法等の一部を改正する法律」のうち、「被相続
人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」についてご紹介させていただきます。
「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」とは、簡単に言うと以下の内容です。
■制度の概要
相続開始の直前に被相続人の居住の用に供されていた一定の要件※を満たす家屋や土地等を
相続や遺贈で取得し、当該家屋・敷地を譲渡した場合、譲渡所得の金額から3,000万円の特
別控除を適用。
※被相続人の居住用家屋等の要件
① 昭和56年5月31日以前に建築されたこと。
② 区分所有建物登記がされている建物でないこと。
③ 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと。
なお、特例の適用を受ける場合、売却の時期や売却代金等、譲渡資産について一定の要件が
ありますので、詳細は以下をご参照ください。
●国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3306.htm
上記特例を適用することで、「譲渡価額-(取得費+譲渡費用)」が3,000万円以内であれば、
譲渡所得としての課税がなくなり税金を安く抑えることができます。
家屋・土地の売買は頻繁に発生することではありませんが、条件に該当することで節税を図る
ことができますので、ご紹介させていただきました。
嶋村 真崇